第6話:クレイを盛る

いよいよ、一番楽しい作業がやってきました・・・・と言いたいところですが、クレイを盛る(付ける)作業は車の大きさになるとかなりの重労働です。しかも、クレイは通常60度から70度くらいまで暖めているので、火傷をしてしまう事もあります。

それでは、作業の説明をしていきます。

まず、第4話で説明したクレイベースに出来るだけクレイの量を少なくする為に発砲スチロールを貼り付けていきます。この作業をするかしないかで後の作業のしやすさが大きく変わってきます。この事は、他のクレイモデル(玩具など)を作る時も同じです。

作業は、最初に発泡スチロールをクレイベースに貼り、自分のイメージするデザインより一回り小さな大きさに削っていきます。 次に、その発泡スチロールの上にあらかじめ暖めて柔らかくしておいたクレイを盛り付けていきます。この写真は『CAROL』のグリルに発泡スチロールを貼り付けて、大まかな形に削った写真です。
では、なぜ発泡スチロールを貼ると後の作業が楽になるかと言うと・・・
それは、盛るクレイの量が少なくてすむからです。その結果、次のようなメリットがあります。

(1)クレイの量が減ると、当然作業時間の短縮&火傷にならずにすみます。
(2)クレイの量が減ると、クレイ代が安くてすみます。
(3)クレイモデルを軽く仕上げる事が出来ます。この事は非常に重要で、クレイモデルが重くなると最悪の場合、クレイベースごと落ちる事があります。朝きたらモデルが落ちていて、それまでの作業が水の泡になってしまう事もあります。

次にクレイを盛る時のコツは・・・・(下の写真を参考にして下さい)

(1)親指で指圧をするような要領で押しながらクレイを伸ばしていく。
(2)人差し指を銃の引金をひくような形にして手前にひきながらクレイを伸ばしていく。
(3)手のひらの親指か小指の付け根を使ってクレイを伸ばしていく。
(4)伸ばす時にはあまりクレイベースに力が掛からないようにする。

この要領で、最終の形に近くなるようにクレイを盛っていきます。この作業の事を『荒盛り』と言います。とにかく、回数をこなしてクレイに慣れましょう。
ところで、『どうやってクレイやツールを買ったらいいの?』と言ったような質問がある場合は、ムークまでメールにて相談して下さい。それぞれの方に合った一番良い購入方法を紹介させて頂きます。

さて、次回はクレイを奇麗に削っていきます。この作業は面白いですよ!それでは、また

…次回に続く