日ごとに涼しくなってきて、作業の時も汗をかかずに済むようになってきました。
最近、日記の内容が『CAROL』と関係なくなってしまっていますが、お許し下さい。
さて今回は、クレイで出来た形をマスター型にする為に石こうで取る作業を説明します。
ちなみに、クレイで作った出来上がりの製品と同じ形を『オス』と言い、石こうで取った形を『メス』と言います。
まず最初に前準備として、石こうを取る部分をベニヤ板などを使ってきれいに壁を作っていきます。この時、合わせ面などの隙間には石こうが入らないようにマスキングテープやアルミテープを貼ります。通常、使用するベニヤ板の厚さは、2~3mm程度あれば十分です。この厚さならはさみでも切れるので作業が簡単です。
注意点は、石こうの重さが、20~30キロになるので車体の沈みや、作業中にケガ、ぎっくり腰などには気を付けましょう。ちなみに、写真の場合はスタンドで完全に車体を浮かしています。
次に、石こうを外れやすくする為に離型剤をスプレーします。
右写真のシリコン系離型剤を使用しました。
離型処理が終わると、いよいよ石こうを付けていきます。
石こうと水を攪拌する為にムークでは『CAROL日記』ロゴ右の写真でも分かるように、たらいと電動の攪拌機を使用します。石こうの量が少ない場合は、攪拌機を使わずに手で攪拌します。ちなみに石こうと水の割合は1:1です。
石こうは手でべたべたと付いけていきますが、10分ほどで固まり始めるので大きな物を石こう取りする時は、家族総出で作業する事をお勧めします。
また、石こうに強度を持たせたい時は、『スタッフ』と言うワラのような繊維を石こうに混ぜると良いです。木材を補強に使うのも良いでしょう。この時の注意点は、最初の一層目は必ず『スタッフ』などを混ぜずに石こうだけで作業する事です。そうしないと石こうの型取り面に巣が出来てしまいます。
いよいよ、クレイモデルから石こうを外す作業です。
単純に、ヘラやマイナスドライバーなどを使って外していけばいいんですが・・・・
ここでのポイントは、石こうがさめないうちに作業に掛かる事です。石こうの表面が硬くなるころにはかなりの熱を持っています。水蒸気もバンバン上がってきます。その水蒸気が消えて人肌ほどの温かさになってきた時が良い頃合いでしょう。そうすれば、意外と簡単に石こうが外れてくれます。くれぐれも重さには注意して下さい!
下の写真は、今進めている新型『**』用のフロントグリルのモデル面と石こう取りをしたメス型です。
今回は、画像が少なくて説明が十分出来ていないところもありましたが、また質問がある場合はメールにてお願いします。次回は、出来上がった石こうのメス型からマスター型を作る作業です。
…次回に続く